水道法20条検査機関・水道水分析会社、検査会社の皆様へ
総合環境分析では創業当時から同業他社様から自社で対応できないお仕事やオーバーフローしたお仕事をいただき、長くお付き合いさせていただいている企業様も数多くございます。水道法20条検査機関・水道水分析会社様のご要望等にお応えできるよう迅速かつ、精度の高い分析結果をご提供しますので、遠慮なくお問い合わせ下さい。
クリプトスポリジウム・ジアルジア・指標菌の検査
水道におけるクリプトスポリジウム等の対策について、「水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」が厚生労働省より平成19年3月に通知され、平成19年4月1日から、クリプトスポリジウムとジアルジア及びその指標菌について、水質検査計画に組み込むことが定められました。
総合環境分析では技術者の育成、設備投資を行い、迅速に対応してまいりました。
現在では豊富な検査実績と経験をもとに高い精度で検査結果をご報告させていただいております。
クリプトスポリジウム原虫の検査
原虫類の虫の胞子虫鋼真コクシジウム目に属する寄生性原虫です。
環境中ではオーシストと呼ばれる嚢包体の形(大きさは4~6μm)で存在し、増殖はしませんが、人間や牛などの哺乳類動物の小腸に寄生します。犬や猫も含まれます。
食べ物や水で経口感染します。
感染後2~5日で発症。激しい水様下痢などを引き起こし、水道水中に混入した場合、集団感染を引き起こす恐れがあります。
【 行政発表資料 】 クリプトスポリジウム等対策について
ジアルジアの検査
ジアルジアは人間を含む多くの哺乳動物の小腸に寄生する原虫です。感染した人や動物の糞便といっしょにシストと呼ばれる形で体の外へ排出され、感染源となります。
湿った環境の中では、ジアルジアは少なくとも2ヶ月間、感染力をもっています。
ジアルジアのシストを、口から摂取すると、十二指腸や小腸の上皮細胞表面に吸着して増殖を始めますが、細胞や組織の中に侵入することはありません。
ジアルジアに感染した場合、下痢、腹痛などの症状が出る場合がありますが感染しても症状が出ない人も多く見られます。
指標菌(大腸菌・嫌気性芽砲菌)の検査
指標菌とは
大腸菌及び嫌気性芽胞菌は水道原水の糞便による汚染の指標として有効であり、その感染経路から、糞便により汚染された水源の水にはクリプトスポリジ ウム等が混入する恐れがあります。このため、原水にいずれかの指標菌が検出された場合 には水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針 の「原水に耐塩素性病原生物が混入するおそれがある場合」に該当することとなります。
オーシスト/シストの顕微鏡像の特徴
B励起によるFITC像
FITCの特異蛍光は緑色である。
UV励起によるDAPI像
DAPIの特異蛍光は青色である。
微分干渉像
クリプトスポリジウムのオーシストは直径5μm(3.5~6.5μm)
ジアルジアのシストは直径8~12μm(8~18μm)
短径5~8μmの卵円形である。
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(微分干渉)
☆クリプトスポリジウム -
(微分干渉)
☆ジアルジア
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※シスト壁に包まれた中の微細構造を確認する。(シスト壁越しに4個のスポロゾイト)
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※シスト内に立体配置している各種の微細構造
を(4個の核、軸策(糸)鞭毛あるいは曲刺)確認する
クリプトスポリジウム・ジアルジアの分析手順と注意点
手順 | 注意点 |
①試料水の補足・濃縮 |
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②分離:精製 |
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③蛍光抗体染色 ④顕微鏡観察 |
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クリプトスポリジウム・ジアルジア 分析担当者の声
クリプトスポリジウム等を立ち上げて4年がたちますが、分析操作も細かく時間を要します。
立ち上げたころ回収率が上手くいかなくて何度も繰り返し挑戦し失敗した事もあります。他の項目の分析も色々やっていますので、なかなか時間をさく事が出来ず悪戦苦闘の日々でした。
研修では初めてのことばかりで顕微鏡の扱い方や、クリプト、ジアルジアの写真の撮り方にも苦労しました。
今では、4年前に比べるとフローも見ないで出来るようになりましたが、何事にも挑戦するこの気持ちを忘れずに今後もより分析技術の向上に努めて参りたいと思います。